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石巻のDE10 2025

ついに最終運用

 

 石巻線で最後にDE10を撮影したのがDD200に運用が完全移行後の2023年5月。それからDD200の未撮影機番を撮影しつつDE10のスポット登板を期待していたのだがそれも叶わずもうそのまま検査期限切れで終わりだなと思っていたのだが、思わぬ形で機会が到来した。年末になってJR貨物より仙台総合鉄道部DE101539を使用して運転操縦体験イベントを1月13日に行うとリリースがされた。普通に考えたらこの時点でDE10が本線走行するとは思わないのだが、管理人はある事に気がついた。「金曜夕方に仕業検査叩けば月曜日の夕方まで使えるよな・・・」

 JR化後に出た新系列の機関車の仕業検査期限は240時間だが、国鉄時代の機関車は昔ながらの72時間ごとの検査が必要である。どうしても夜間帯に検査しなければならないような拠点の泊まり勤務だと別だが、そうでなければ検修は原則日勤で土日休みのはずなので1月13日月曜日の運転操縦体験終了時刻まで検査期限を持たせようと思うなら1月10日金曜日の夕方退勤前に仕業検査を施行すると考えた。するとその間本線走行で使えるのではと思った。ただ1月13日は運転操縦体験当日、日曜日は石巻線の運転が無いので不適。土曜日なら運用に充当できるが宮城野入換を含むDLA301〜302に充当するには微妙。DLA303運用ならば東仙台信号場発着なので充当可能ではないかと思ったわけです。自分も数々の職権乱用(?)の数々に手を染めた経験があるので、自分がJR貨物社員だったらここで最後のヤラセをやるなあと熟考した結果、レンタカーと新幹線の予約を取るに至ったわけである。この段階では確実に走るという予想ではなかったが、虫の知らせだったのだろうか。

 

 1月10日金曜日に現地入りして撮影地の状態を確認してからの翌1月11日土曜日の朝。管理人の心中は前述のような推論を立てたもののDD200が来るんじゃないかと弱気になっていた。ただ、古川へ向かうやまびこ51号の車内から仙台総鉄を確認するとDE10の姿がなく全車検修庫に入っているのが気になっていた。確信度30〜40パーセント位だった。1651レの時間となり身構えるが、列車は一向にやってくる気配がない。鹿又駅で交換するはずの古川行2622Dが先に現場を通過する。前日からの降雪により雪中撮影を期待してやってきたマニヤ諸氏もウヤなのかと現場を撤収する方もいてどうなるかとおもっていたのだが、1時間以上経過して8653レに近い時間帯となってから踏切が鳴りやってきた列車が遠目で見えるとライトの位置がDD200よりも上で血圧が上がった。(笑)DE10にはなにやらヘッドマークが付いており、後部のコキ車の屋根には雪てんこ盛りの車両もある。線路沿いの雪は結構溶けてしまっていたが、雪と凍結で白っぽくなっている和渕山を背後に入れてDE101539をゲット。列車はいつも通り軽やかな5軸音を響かせ現場を通過していった。

1位側はありがとうDE10ヘッドマークでした

 

 推論通りの結末となり満足したのであるが、こうなると飯食ってる場合じゃねえと思い、すぐさま復路の1650レ撮影のために撮影場所へ急行。こんな事ならカメラもう1台持ってくるべきだったなと思いつつ三脚をセットして待つ。いきなりのDE10充当なので集結したマニヤの方々はたまたま東北本線で撮影していたらDE10が来たとか雪中撮影で石巻線沿線にいた地元の方がメインでしたが、1650レがやってくる頃になると騒ぎを聞きつけた方が集結して撮影地には10人ほどが集まり盛況となった。復路は雪害の影響もなく定刻にやってきた。こちらは「惜別DE101539 1973→2025」のヘッドマークが装着されていた。

夕焼けの製紙工場とDE10のシルエットのマーク

 

 午後の1657レも前谷地〜佳景山で撮影しようと三脚をセットしてキハ110を撮影しつつ待つがこない・・・。ようやくやって来たと思ったらDD200-15が1657レのスジでやってきたが、実際には雪害で大幅に遅れていた1655レだった。あれ?DE10は?と思いつつ、とりあえず前谷地の撮影地の様子を見に行こうと現場に行くとマニヤ諸氏がまだ頑張っている。と、いきなり現場をDE10が通過。これが本来の1657レで現場75分遅れで通過して見る鉄状態。やっちまったと思いながらも車を即座にスタートさせ石巻市街へスーパーモード走行。曽波神の国道45号交差点で赤信号に引っかかってる最中にS字撮影地を通過するのが見えたので大街道築堤へ急行する。が、すでに16時近くで住宅街の影が線路上に降りており不適な状態。ならばと陸前山下駅方向へ車を走らせ場内信号機手前の築堤に行くとギリギリではあるがまだ線路上に光線が当たっている。石巻で機回し中に遅れが回復して石巻から定時運転に戻せそうな感じだったので205系の下り〜上りが交換した後続行で来るなと思い急いでカメラをセットする。すぐに石巻港側の場内信号が注意現示となりすぐにDE10のエンジン音が聞こえてきた。駅で一旦停止してから出発信号が開通するのでゆっくりとしたスピードの中、ものすごい夕焼けが前面に当たりヤバイ光景がよりにもよって最後に展開してしまった。シャッターを切りまくってから振り返ってシルエット風に撮影して決まったぜ!撮り逃す失態を犯してしまったが、何とか挽回できた気合の一発でした。

地元住民もさよならマークの付いた機関車を眺めていました

 

 石巻駅はバルブ可能であるが、近年跨線橋の照明が青色LEDになり個人的にはダメダメなので、石巻駅ではなく鹿又駅のバルブでシメにしようと車を走らせる。3時間近く前から三脚を立てて寒い中場所を制圧してしまった。(笑)普段やらないのに・・・。しばらく待っていると1655レの折り返しのDD200-15が1652レとして昔の貨物スジで遅れてやってきて対向列車と交換のため鹿又でしばらく停車したので練習がてらバルブをする。この列車も遅れていたので石巻港〜石巻を1654レのスジを使って運転したようだ。本来の1654レも最悪遅延する可能性があったのだが、仙石線内は定期列車の隙間に突っ込んで運転したようで石巻駅から所定運転に戻った。マニヤ諸氏はどう転ぶか分からなかったので手堅く石巻駅バルブをしていたようで、1654レが入線してからしばらくは管理人の独占状態。対向キハ交換間際になって集結するが管理人がポールポジションを制圧していたので右往左往して撮影していたので完全に作戦勝ちでした。列車到着後にヘッドライトが消灯してピント合焦困難になるので到着時のまだライトが点いている段階でピントを合わせておいて対向のキハ110のヘッドライトをDE10の前面に当てるとかなり怪しげな雰囲気で撮影できるので今回もその作戦で行く予定だったのだが、キハの運転士さん場内信号機辺りからハイビーム→ロービームに減光。(号泣)しかし、線路脇を通りかかった地元住民の方の自動車のライトがLEDではなく通常のヘッドライトだったので、これを利用してバルブしたら良い感じとなりました。最後は動画モードにして出発シーンを熱く撮影。時間となりエンジンを唸らせDE10が重々しく発車。管理人は敬礼をしてDE10を見送る事にし、最後の勇姿を見届けて撮影完了となりました。

これが最後のDE10だ

 夕方の655レ〜1656レは運休だと思っていたのですが、撮影終了後に温泉行ってコンビニで晩飯を買って前谷地の農道で車中泊しようと準備をしていたら踏切が鳴る。さきほど前谷地止まりの折り返し小牛田行回送キハで出て行った後なのに踏切は上りの矢印を表示している。「何だろう?まさか・・・」と思い車の外に出て様子を伺うとさっき1652レとして小牛田へ向かったはずのDD200-15が目の前を通過。運休だと思ったら管理人が温泉行ってる間にもう1往復していたようでこれが1656レだったようだ。この時点で23時前という状況だったが、ようやく雪害の影響で乱れていた石巻線の本日の営業も終了となった。中々波乱づくめではあったが、最後の最後でDE10が撮れて良かったと思いました。

 

 

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