今回は残雪の残る鳥海山とDE10が撮れればいいなあ〜と淡い期待を抱いて庄内空港に降り立ったのですが、振り返るとドン雲りの山々。（涙涙涙）酒田駅までバスで移動して駅前からひたすら海の方へ向かって歩く事にした。海の方は晴れているのでDE10メインで撮ろうという事になったのだが、現地でカマ番をチェックすると何と国鉄色の3505号機が充当されているではないか！　本来ならテンションが上がるはずなのですが、山が見えないので気分もイマイチ。

　どうせ山見えないし晴れても午後順光だからと午前中は3505号機メインで追っかけてみた。当然海も入れたいし背後に入る風車がいかにも庄内地区という感じ。荷役線なんて怪しいブツの取引をしている男とサングラスをかけた二人組の刑事が銃撃戦をしていても違和感がない風景だ。（笑）　当日の入換は新人さんが奮闘されていて時間がかかったので、ゆっくり余裕を持って撮影出来たのはラッキーでした。それにしても5月だというのに暑かったです。春の東北だからと帽子も被らず来たらバッチリ日焼けしてしまいました。皆さんも注意して下さい。

　午後になって入4便を撮影しているとある事に気がついた。「山頂見えているぞ！」よく目を凝らすと雲の間から鳥海山の山頂が顔を出し始めた。ただ、周囲を覆っている雲の帯の長さがハンパなかったので大して期待はしていませんでしたが、あれよあれよという間に雲が無くなり目の前にはそびえ立つ鳥海山の勇姿が。いや〜、テンション上がりましたな。

　ちょうど酒田駅から入3便を牽引してきた3505号機の入換が始まり、絶景の中を国鉄色のDE10（元DE15ですが・・・）が走り回る。いやー連写モードをシングルにセットしているにも関わらず、コマが進みます。（笑）背後の鳥海山を見るとニヤニヤが止まらない。やっぱり長年の懸念事項が片付く瞬間というのは良いものだ。

　DE103505は元DE151523から改造された車両で、新庄→秋田と活躍してJR貨物へ移籍して東新潟配置となっています。陸羽西線や奥羽本線でラッセルやってたカマなので、カマ番号的には酒田辺りだったらまあ違和感の無い車両とも言えます。HD300が増殖し、かつ入換拠点の合理化や専用線の廃止でDE10の先行きも暗い状況のためかDE10化にあたっては改造も最小限となっており、本機はタブレット本体は外されているものの台座が残っていたりとDE15の改造車ながら国鉄チックな雰囲気を色濃く残した車両となっています。ただナンバーは切り抜き文字にして欲しかった。なぜならEF65PF後期型みたく順光で撮影するとナンバーが飛ぶのだ。（笑）意外と露出に気を配らねばならない3500番台なのであった。