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最北のロイヤルエクスプレス

俯瞰していても黄色い機関車は目立ちます

 

 毎回道東一筆書きは飽きたから、次は時計回りに一周か稚内・根室辺り行かねえかなあと思っていた。どうやらロイヤルエクスプレスの運行計画者も同じ事を考えていたようだ。(笑)だが、実際に宗谷コースの運転が決定するとそれはそれで困った。宗谷本線を撮影した者なら分かるはずだが、冬季のラッセルみたいに1両かつ雪で覆い尽くして木々の葉が全て落ちて撮影しやすい時期ならともかく、夏場で草木生い茂ってるしあまり良い感じに撮れないのでは・・・しかも距離の割に追っかけ効かないし。事前に釧路ノロッコ撮影と絡めて下見はしているものの、若干の不安を抱えたまま管理にを乗せたB767は旭川へ向かった。

 初日は札幌から旭川への運転なので、通常のクルーズ設定では撮影不可能な下り列車で撮影だ・・・と息巻いたのだが、目星を付けていた撮影地へ行ってみると草はボーボーだし木まで生えている始末。JR北海道よ、線路脇の手入れしような。止むを得ず、本来は最終日の夕方にやろうと考えていた俯瞰撮影を後打ちで敢行する事にし、展望台への林道へ分け入る。比較的新車のレンタカーがみるみる汚れていく。(笑)この日は旭岳からトムラウシ〜十勝連峰までバッチリの日和であったが、交流電化区間なので意外と架線柱の処理が面倒だ。最後尾の展望窓が映る所をシャッターの切り位置として撮影する事にする。カムイ号やライラック号で練習しながら待つ事しばし、遥か眼下からジョイント音が聞こえてきた。これだ。DE15は黄色だしマニは白色だし目立つので撮影はしやすいが高所からの望遠なのでブレも考えねばならず結構ヒヤヒヤもんだ。切り位置でシャッターを切り、最後は鉄橋を渡って旭川駅へ滑り込むロイヤルを見送る。やったぜっ! その後は布部へキハ40系を撮影しに繰り出し、富良野貨物を撮影してこの日は終了となった。

 二日目は滝川行きの回送から撮影をする事にする。北旭川駅は稚内方面へ直に進出が出来ない構造なので旭川で機回しをすれば良いのだが、土曜の朝ラッシュを捌くため長時間ホームを占有する訳にも行かず滝川で機回しをするのだ。とはいえ、前日の草ボーボーの惨状を目撃していたのでどうしようかと思案する。同行していた湘南の大御所N氏の助言により稲刈りマシーンと組みわせて撮ろうという事となり、江部乙〜妹背牛付近をうろつくとアームをあげた状態で水田内に稲刈りマシーンが留置されていたので、これを入れて背後にロイヤル編成を入れる作戦でカメラをセットする事にした。DF200貨物や721系でアングルをチェックする。最初はDE15重連とロイヤル1両入れたアップ気味に撮影しようと思ったが、うまい具合に朝日が雲に隠れド逆光が回避されたので、中望遠気味に編成最後部のマニを後打ち気味で撮影する事にした。しばらくしてDE15の汽笛が聞こえ、DE15がゆっくりとやってきた。最後尾のマニ50がやけに目立つなあと思いつつ撮影。一時は撮影不可かとハラハラしましたが、何とかお題目は達成しました。

 

収穫作業していればブイでしたね

 

 撮影後、塩狩峠俯瞰・・・と思いましたが、夏場は木々が生い茂り完全に無理でした。やっぱ冬限定アングルだよなあ。仕方ないので塩狩駅へ向かう。ホームで通過シーン撮影するのも何だしなあと思っていると、塩狩峠の看板が立っているので、これとロイヤルを絡めよう。有名どころの駅なのでJR北海道の係員が警備していたが、その腰にぶら下げている無線機から列車接近警報の安全確認音が聞こえる。まさかと思い自分の無線機の周波数を合わせると・・・聞ける、マジか。ただ、JR東日本と違い、函館本線電化区間で一部導入されているのと同様に駅近辺しか入らないようだ。この感じだと名寄まで一部導入しているのだろうか?要チェックである。

 

三浦綾子記念館に未だに行けずじまいな管理人であった

 

 塩狩峠で撮影した野郎二人は途中の追っかけを全て放棄して一気にワープ。実は糠南駅で撮影したかったのだ。N氏は俯瞰をしようと管理人を駅前に落っことして車で探索に向かうが、しばらくして林道通行止めで断念して戻ってきた。管理人はホーム土台だけの駅を入れつつ、DE15が今まさに通過しようとする感じで撮影したかったので踏切脇でカメラ2丁切りのガチ勢スタイル。しばらくして他のマニヤ諸氏もやってきて問寒別川の鉄橋とは違い、皆さん思い思いのスタイルでカメラを構えていました。しばらくして問寒別川鉄橋を渡る音が聞こえ、踏切が閉まる。途中からエンジンを唸らせながら糠南駅をDE15重連+マニがゆっくり通過。みんな撮影終わると乗客に向かって手を振る。色は変わっても国鉄野郎も納得の光景。最高だ。周囲に軽油の排気を漂わせながら列車は去っていた。とりあえず南稚内へ顔を出すが、すぐに機回しして入庫したようでロイヤル編成は既に庫内。その後は稚内の街へ繰り出した管理人であった。

 

これぞ宗谷本線ですよ

 

 三日目、最終日はやはり抜海〜南稚内しかないなという結論に達した。ただ、例の階段は立ち入り禁止となっているため、N氏は藪漕ぎしながら撮影地方向へ直登。管理人は撮影後迎えに行く係となり一人抜海駅方向へ。朝から利尻岳がバッチリ見えてコンディションが最高なのですが、従来お手軽撮影かつ大勢撮影しても大丈夫だった豊富〜兜沼(おっさんは古いので芦川と言ってしまう)が木々の成長で撮影不適となり、マニヤ諸氏かなりアングル選定に難儀したようです。管理人は抜海駅近くのスーパー俯瞰アングルで撮影する事にした。まあ、列車小さいのですが、やろうと思えば礼文島も入れて撮影できる欲張りバリエーションポイントとして加えたかったので敢えて今回は撮影してみる事にしました。ただ、防雪林の一瞬(2.5両分)しかない上に列車のジョイント音がほとんど聞こえない。ずっとファインダー覗くのが苦痛だったので肉眼でシャッター切り位置眺めながらレリーズはいつでも切れるようにずっと半押し待機だったので疲れました。ちょっと山頂に雲がかかりましたが、久々に晴れで利尻岳拝めたので良しとします。マニ50−2186は昭和61年の改正まで北東航5運用(隅田川〜稚内)で稚内まで走行しているので、約37年ぶりの利尻岳との組み合わせとなります。長野総合車両所の解体場まで行ってからの華麗なる復活。車両の運命も分からんものです。撮影後、N氏を拾いに向かい動画を見せてもらうが・・・やはり古の撮影地、利尻岳をバックにDE15の重連がカーブを描き、最後尾のマニ50のフォルムが完全に国鉄時代で犯罪だ!こっちの方がブイじゃん!と正直思ってしまいました。

 

DE15が黄色くて助かりましたよ

 

 既に国道40号へマニヤの車列が猛スピードで向かっていたが、我々は抜海よりオロロンラインで手塩までスーパーモード走行。雄信内駅には列車が来る前に到着出来ました。が、駅でフェスでもやるんですか?と聴きたくなるほどマニヤでごった返していた。こんなに混雑している雄信内駅をかつて見た事がない。編成が順光で撮影できるためホーム先端にはマニヤが多数群がっていたが、我々は古拙駅名看板とDE15重連入線を広角レンズで狙う事にした。古い駅舎と絡めてこそ光る雄信内駅なのだが・・・。ここで宗谷号と交換のため少々停車。

 

やはりこの駅舎と絡めてこそでしょう

太陽光に黄色がすごく反射していました

マニヤ多すぎでキハ261系を綺麗に入れられない・・・

 

 出発を見送った我々はすぐさま車に乗り込む。美深か東恵橋がどうせパニっていると思ったので、裏をかいて名寄市内へ突入し。駅先の名寄公園へ。ここはキマロキ編成が保存されているので、9600とDE15の夢の並びを撮影しようという事になった。同じ事を考えていたマニヤもすぐさま怒涛のごとく乗り付け公園内は三脚が林立し異様な光景に。列車通過時、キマロキ編成の汽笛(コンプレッサーで吹鳴可能)が鳴り、DE15もそれに応えて汽笛を鳴らすという夢の共演が見れました。動画撮影していたらかなり良かったと思います。

 

どちらもスペシャル編成

 

 何とか名寄から裏道を駆使して国道40号経由の奴らよりも先行したものの、士別剣淵ICまで来るとちょうど士別を発車した所、塩狩方面はカツいという意見となり初日に撮影した俯瞰ポイントへ急行。バッチリの青空で勝利したぜウヒヒヒと思っていたのだが、現地へ到着すると「雲が・・・」何で大雪山系だけ雲かかってんだよ!と怒りの衝動に駆られる管理人であったが、時間が経つにつれて雲は晴れないものの、山頂にかかっていた雲は無くなり何とかサマになった。待つ事しばし、旭川駅を出て大カーブを鉄橋へ向かう黄色い物体が見えたのでカメラを構える。まずは鉄橋を渡ったところでパチリ、そして近文駅を通過したところでパチリ、手前の大カーブから直線の立ち上がりで周囲はシャッターの嵐。なかなかすげーぜ。乗客を降ろしたロイヤル編成は軽やかなジョイント音を響かせて眼下を走り去っていった。

 

トムラウシバックで旭川の街を行く

旭岳も何とか顔を出しました

 

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